御前山自然再生元気アッププロジェクト
「希少植物を守り、共に暮らす地域つくりをめざして」
御前山の環境対策
御前山は水戸藩の御料林として古くから保護され、現在も県立自然公園として豊かな自然が残されています。
ダム建設によって自然環境の一部への影響は避けられないため「環境保全委員会」の学識経験者の指導のもとに環境対策に取り組んできました。
水没地に生育する希少植物を移植保全するために「御前山ビオトープ」が整備され、地元住民が中心となって育成管理が行われていきました。
那珂川沿岸の農業
茨城県の那珂川両岸地域には約3万ヘクタールもの台地が広がり、昔から有望な農業地帯として期待されていましたが、水不足のため一部の地域しか生産性の高い農業は行われていませんでした。そのため、栃木県との県境に近い御前山に農業専用のダムを建設することになりました。
このような活動を地域一体として進めるために「御前山ダム環境センターが設立されました。
同センターはダムの完成後も、関連する環境対策とともに水源地の活性化に取り組んでいます。
NPO「美しい田園21」は関係機関と協力し、同センターの設立をはじめ取り組みの当初からパートナーとして協力してきました。
特に一般市民の窓口として広報や市民参加を推進してきました。地域の皆さんと協力して、環境対策や水源地活性化対策について、あなたも参加しませんか。是非連絡ください。
自生の山桜を移植して日本一の山桜の森を育成
御前山の活性化
御前山ダムは本体がすでに完成し、地元が待ち望んだ湖が出現しました。
地元では完成した施設を地域の資源(宝物)として適正に管理しつつ、有効に活用し地域活性化を進めていくこととしています。そのため
・ 水没地の植物を移植しながら、ダムと周辺の景観を修復し自然再生する
・ 周辺の山林には昔から自生の山桜が多かったことから、山桜の苗を種から育て、ダム湖周辺の山林を「日本一の山桜の森」として育成する
・ 過疎高齢化により管理不良となった水源農林地の間伐や環境保全型農業を推進することにより、地域農林業を再生する
などに地域ぐるみで取り組むこととしています。
子供たちと希少植物を「御前山ビオトープ」に移植
ダム直下にはエノキを植栽し国蝶「オオムラサキの森」を再生